今日は卒業式。

「香織。今日卒業式だね。」

「うん。」

私とえみりは抱き合った。
その姿を隼人は、
目に涙を浮かべて見ていた。

「赤ちゃん元気?」

「うん。えみりは?」

「順調だよ。」

同じ日が予定日なのだ。

「お互いの子供、
結婚させたいね。」

「嫌だ。
だってえみりと親戚は
絶対に嫌だ!!」

「私はいいわよ。
何せ老舗デパートの
後継ぎになるのよ。」

まだ性別も見ていない
くせに。

私は昨日知った。

私は思わず笑ってしまい、
一緒に行った麗子さんも、
笑っていた。