こんなに嬉しい事は、
無かった。
龍矢しか私は愛せない。

記憶を無くして、
私はどうなるのだろう?
一生このままと感じた。

けど龍矢が私の記憶を、
呼び起こしてくれた。

あなたの温もりと匂いは
覚えていたよ。

そして朝目が覚めると、
龍矢の腕の中。

「もう離さないよ。」

「当たり前だ。」

頭の上から声が聞こえ、
私は驚いたが、
龍矢が強く抱きしめた。

「あと1年だけ、
辛抱して欲しい。
ちゃんと帰ってくる。

大学はこちらに・・・」

「大学も向こうに行きなよ。
憧れているんだから。

その代わり毎日電話と
メール欲しい。」

「香織・・。」

「私はアメリカの大学は
無理かも知れない。

けど会いに行く事は
出来るよ。」

私は龍矢に後悔だけは
して欲しくなかった。