目が覚めると龍矢は
いなかった。

枕のところに手紙と
小さい箱があった。

【香織が気付くころには
俺は飛行機の中だ。

お前に見送られたら、
行くに行けなくなってしまう。

俺は必ずお前を迎えに行く。
もし違う男の彼女に
なっていても奪いに行く。

だから置いていった物を
必ずつけておけ。

さよならは言わない。
俺を愛して待っていて欲しい。

龍矢。    】

私は手紙を見て泣いた。

龍矢は私の事を心から
愛してくれている。

私は何があっても
龍矢を待つよ。

私は小さな箱を開けた。
ハート型にピンクの石が
入っていた。

メッセージカードが
入っていた。

【左手の薬指】

龍矢の文字で書かれて
いた。