朝目が覚めると
龍矢の姿が無かった。

龍矢は椅子に座って
考え事していた。

「おはよう。」

「ああ。おはよう。」

「どうしたの?」

「香織?俺がいなくなったら
お前どうする?」

龍矢の言葉に私は何も言えず、
だた龍矢の目がいつに無く
真剣な眼差しであった。

「いなくなるって?」

「俺留学を進められた。」

「留学?」

「ああ。
早ければ今年の4月から。」

「今年の4月から・・。」

「俺は正直迷っている。
昔から留学は憧れていた。

両親も俺が大学は
絶対に留学すると思っている。」

「大学も向こうに行くの?」

「そのつもりだ。」

「もう決めたの?」

「嫌。まだだ。」

私は何もいえなくなった。