濃い青のベンチに座ると
最初に口を開いたのは
彼女だった。




「ねぇ、君、
わたしが人間に見える?」




彼女の言葉はいつも突拍子で
びっくりする。




僕はその言葉の意味が
分からなかったけれど
「ええ」と答えた。




すると彼女はニコッと笑って
また言った。




「そう。でも私、ロボットよ?」