「そう」




彼女は素っ気ない顔で言った。




意外だった。




もっと驚くと思っていたから。




僕が目を丸くしていることに
気づいたのか彼女は笑うと
優しそうに言った。




「ねぇ、死ぬ前に
ちょっと話さない?」




「えっ…」




これもまた意外な言葉だった。




でも僕はたいして断る
理由もないし
うなづいた。