バタン


レオンの部屋から出て
すぐに座り込む


「はー…緊張したぁ…」


精一杯答えてみただけなんだけど
カイルさんはOKしてくれた。

驚いたけど嬉しかった。

だって、それが何だか
少しだけ認めてもらえたようで…


でも、何でOKしてくれたのかな?



そう思いながら
壁の時計をふと見れば
もぅ4時になっている。

「…仕事に戻らなきゃ」



こういう時に強く感じる。

私は"働いている"ことを

メイドとして
レオンの近くにいることを
辛く感じたことはまだ無い。

だって、下働きのメイドは
主人と会うことなんて
ほとんど無いから。


でも、明日からは
顔を合わせる。

どんな仕事を
言いつけられるかも
分からない。


今さらだけど
少し不安になってきた…。