「無邪気に走るお前見て頑張らなきゃなって思えたんだよな」 瑠架は、ちょっと遠くを見て悲しそうな目をして言った。 「お前の走りは凄いより綺麗の方が合ってる」 瑠架はそう言って、いきなり立ち上がった。 「俺も何度も辞めようって思った時期があった」 「瑠架?」 「でも辞めなくて良かった」 私は何も言えなかった。 辛い事だって上手く行かない時だって誰にだってある。 それを乗り越えた瑠架と逃げ出した私。 自分の馬鹿さに飽きれる…