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あたしと梓が出会ったのは、1年前。


高校生になりたてのあたしはまだ着慣れない制服に身を包んで、図書室へ向かっていた。


高校に入って、授業についていけなくて。

でも家ではなかなか集中できないから。


学校の図書室だったら集中してできそうだと思ったから。


ガラッ


あれ?先客がいた。


あたしはちょっと珍しい、と思った。


中学でも図書室は放課後、開放していたけどあまり利用する生徒はいなかったから。


そこにいたのはたぶん先輩。


一瞬、こっちに目線を向けたけどすぐに参考書に下げた彼。



第一印象は“静かで苦手なタイプ”だった。