ローカの突き当たりに一際大きな扉が開かれた。

『どうぞ…』

グリーンのビニールに巻かれた小さな小さな子供の形をしたモノの前に立たされた。

ゆっくりと刑事がビニールシートを剥いだ…



身体の白い部分が探せないほど黒く青く紫になった勇太がそこに居た。

閉じた瞼の目尻から赤い涙の後がある…

夫と姑は狂ったように泣き叫んでいる。

私は何よりも勇太を温かいところへ寝かせてあげたかった。

寒かったね、勇太…さ、おうちへ帰ろうね。