「フクちゃん、はい」
歩から一粒づつ、おやつを貰う
フクちゃん。

大好物の「カボチャの種」を
一心不乱で食べている。

食べる時だけ動いてると言った方が
的確かもしれない。

「げっ!出してるし・・・」
「ケダモノ出してるし・・・」

「あ、起きたね」

「ソイツしまって下さいよ~」

「ほ~ら!」
ワザとナッちゃんの上に、
両手で持つフクちゃんを通過させる。

「ヒッ!」

「そんなにイヤ?」
「かわいいのに」

なにされても、食べ続けるフクちゃん。

そのまま、フクちゃんをケージに
戻すと

「あのさ」

「な、なんスか?」

「へへッ!」
ニヤリと笑う歩。

「また、自分になにかしたんスか!?」

「・・・してないって」

そういうとバッグをごそごそする、歩。

「100円ライターっスか!?」
びびるナッちゃん。

「・・・違うって」

振り向きながら

「ジャジャ~ン!」

と、ある袋を見せた。