しかしその返事も日を重ねるごとに、徐々に覇気を感じられなくなっていました。

まるでそれは何時も2人が出会う場所にある桜の木のようでした。

桜の花が綺麗であった木も、その時の美しさはなくなっていました。


(嫌いになっていないよね。だってそうじゃなきゃ、こうして会う事だって……)


キルシュがそんな事をふと思った時でした。

ハルトはあの時と同じようにキルシュにもたれかかりました。

その時と同じように今回もまたキルシュの顔は赤く染まりました。が……


(妙に熱いのは気のせい……?)


キルシュはハルトを見ました。そしてそのハルトの姿に、

言葉よりも早くキルシュはすぐに所持していたお面を被りました。