狐と兎

「此処では静かに……ね?」


受付の方を見ればそこには綺麗な赤毛の髪が特徴的な、

20代後半くらいの女性がいました。彼女の名前はフレズィー。

キルシュの叔母でありオルヒデの奥さんでありました。


「キルシュちゃん?　面会希望だって言うのは分かったけど、興奮しすぎなんじゃない?」
「あれ?　フレズィーさん、昨日いたっけ?」
「昨日はお休みを貰ったけれど、あの人から話は聞いたわ。
あと5分位待ってね。多分それくらいには話も終わっていると思うから」


何を話しているのかが気になるキルシュでしたが、5分待てばすぐに会えると分かり、

わくわくしながら近くの椅子に腰掛けました。