実際は、小学生だった秀一に責任はなかったし、両親は少し前に亡くなっている。 更に、和夫が犠牲になるのはおかしい。 しかし、姉には何も言えなかった。 秀一にとって、再び“家族”は重い負担になった。 それからはずっと、仕事に打ち込んだ。 “家族”の事を考えたくなかった。