ヘルメスが答える。
「これからが、お前の好きなショーの始まりさ。ショーはありえないことが目の前で起こるから、興奮し感動するのさ。でもな、これは極上のありえないことさ。見えない力によってね。怪獣も悪いやつらも病でもないただ人を死と等価値の生が襲うのさ。まず、世界30億の人が消えてなくなる。そいつらは体が見えなくなるんだ。いわゆる透明人間になってしまう。それから、のこりの人間は急激な加齢現象が起こる。そいつらはあることに気が付くんだ。1人の人間を殺すごとに若返ることをに。それから、人間同士の大虐殺が始まるみんなこぞって人を殺して喰ったさ。人間はひとりづつ減っていく。見えない敵にやられてね。」

「擬人化されない敵をどうやって倒すのさ?」

俺はヘルメスが俺を脅しているようにしか聞こえなかった。

「この間に俺にきっかけで世界を救えといってたわりには、イメージしにくいじゃないか。人間が半分に消えたって分からないさ。少し、人通りが少ないなぐらいの感想だろ?しかも、急激な老いに対して抵抗するのが、殺人なんて老いてその殺人するまでの過程を考えると時間がかかるだろう。始めから猟奇的な人間じゃないと人を殺さないさ。」

俺がお手上げと言わんばかりに手を上げて示した。