光が収まると、


「はい、終わったわ。」


という声が聞こえた。


目を開けると視界いっぱいに少女の顔があったのでギョッとしてしまった。


「うん、綺麗に消えた。」


満足そうに少女は笑った。

「ありがとう。」


どぎまぎしながらそっと傷のあった頬に触れると、本当に傷が無くなっていた。

「回復系の魔法が使えるなんて、あなたは優しいんだね。」


フィリシアがそう言うと少女は頬を赤く染めて そんなことないわよ。と照れて言った。