うしろからパタパタと走る足音が聞こえる。


その足音には、幾分か陽気な気分が感じられる。


「アーヤト!!お帰りっ!」


がばっとミシャはアヤトの首根っこにしがみついた。

アヤトは一瞬痛そうに顔を歪めた。


「あ…ごめん。怪我したんだったわね。」


ミシャは申し訳なさそうに言うとアヤトから少し離れた。


ミシャは眉をひそめてじっとアヤトの黄金の瞳を覗きこんだ。


「アヤトにここまで傷を負わせるなんて…そんなに強い魔物だったの?」