扉が開く…


変革へ向けて…


真実と終焉に向けて――――…

――――――――………


扉の中は凄まじい風が吹き乱れていた。


上も下もわからなくなるほどの風が吹き荒れる中、4人はしっかりとしがみつきながら吹き飛ばされないようにクエントへと繋がる暗黒の道を歩いていた。

少しでも気を緩めば、あっという間に闇に取り込まれてしまいそうだ。


「ううう…目が開けられないー!」


唸るようにダリアが声をあげた。


「しっかりつかまっててよ…」

諭すようにユウがダリアの手を強く握った。


「うぅ…フィリシアこの風なんとか出来ないのー!?」


すがる思いで、ダリアがフィリシアに叫ぶ。


「さすがにこれは無理じゃないか?」


アヤトが変わりにそう返す。


「…」


「…フィリシア?」


何も反応しないフィリシアを不思議に思い、アヤトがフィリシアを見ると、真っ青な顔をしたフィリシアが苦しそうに目を瞑っていた。


「フィリシア、どうした、大丈夫?」


ユウもフィリシアの異常に気がつき、4人は歩みを止める。


「ごめん、ちょっと気分悪くて…」


みんなに申し訳ない気持ちで、フィリシアが言葉を返した。


―――――何だろう。何か、聞こえるんだ………