蒼い太陽

レガートは悲しそうにため息を吐き、そこでようやくミシャに視線を移した。


レガートに見つめられたミシャはビクッと身体を震わせた。


さすがのミシャも、太陽族長の前では不安を隠せないでいるようだ。


「あ…私は…」


ミシャが青い顔をしてレガートから後ずさる。


「すまなかったね、ミシャ。」

レガートの言葉は、ミシャが予想していたものとは大きくかけ離れたものだった。


「…え?」


ミシャの声はか細く、よく集中しなくては聞こえない程だった。


「苦しかったのだろう?ずっと、太陽族と闇族との間で。」


「知って…?」


ミシャの瞳にぶわっと、涙が溢れた。


レガートがミシャの正体を知っていたなど、フィリシアは予想もしていなかった。


それは他の者も同じ様で、リリ以外の皆は固まったままレガートとミシャのやり取りを見つめていた。


「私は族長だ。君を拾ったその時から、誤魔化しきれない太陽族ではない気配に気づいていたよ。」


にこりと、レガートは笑った。