そう呼ばれてフィリシアはふとレガートを見た。


「おいで。」


レガートに導かれるまま、フィリシアはレガートの部屋へ入った。


「さ、座って。」


「はい…。」


フィリシアは言われるがまま、イスに座る。


レガートは後ろにある数々の魔法具の中からガサゴソと何かを探し始めた。


そんなレガートを見ながら、フィリシアの瞼はだんだんと落ちてくる。


強い緊張が切れたからか、疲れと倦怠感がどっと押し寄せる。

体調はやはり思わしくないようだ。


ふぅ、と小さく一息ついた後、久しぶりに入るレガートの部屋をぐるっと見渡す。


なんだか………