「私は月族。自ら光る事は出来ないから魔力も維持できない。

月から魔力を補充していた。でも出来なくなった。


だから今の私には月の気配は無い。


月の力も闇の力も使えない…」

フィリシアは眉間に深い皺を刻んで目を伏せた。


「魔法を使う魔力と魔法の性質は別だからな。


魔力が無ければいかなる魔法も使えない。」


黙って会話を聞いていたミシャに対して、ユウがそう補足する。


「…」


ミシャはただ、話の成り行きを聞いているだけだった。


「で、では、あの場をどう説明すると?」