アヤトはこれ以上の詮索を辞めたようだった。


どさっと、フィリシアのいるベッドに腰掛ける。


その表情はどこか、疲れているような、悩ましげな表情だった。


「フィリシア。」


どうしたのだろうと、アヤトを見ていたフィリシアは急に声をかけられた。


「何?」


「俺は…」


そこまで言って、アヤトは言葉を切った。


アヤトの眉間には、深い皺が刻まれている。


一体何を言おうとしているのか、フィリシアには予想もつかない