蒼い太陽

アヤトはフィリシアの瞳を真っ直ぐに見つめ尋ねた。


――――どくん、と


フィリシアの脳裏にミシャとの出来事が蘇ってくる。





――――誰も、信じてくれないわよ。




そのミシャの言葉が、フィリシアの頭の中に残酷に響く。


「…闇族の気配を追って行っただけだよ。何もない。」


フィリシアは乾いた笑いを見せ、アヤトに嘘をついた。


「「…」」


二人の間にしばしの沈黙が流れる。


思えば、アヤトと話すのは何日ぶりなのだろう。


――――気まずい。


アヤトはじっとフィリシアを見つめたままなので、フィリシアは恥ずかしさと緊張で気まずかった。


おずおずと、視線を下に落としてアヤトの視線から逃れた。


「ふぅ…」


やがて、アヤトが軽くため息をつく。


「わかったよ。そういうことにしておいてやる。」