蒼い太陽

ぽたっと、フィリシアの頬にミシャの涙が零れ落ちる。


ミシャは辛そうに顔を歪め、涙を流していた。


「私が…何も考えずに簡単に皆を裏切っていたと思う……?」


涙しながら真剣な顔でフィリシアに問いかける。


フィリシアはミシャを見つめながら何も言えずにいた。


「苦しかった…皆、私を闇族とも知らないでどこの子かもわからない私を愛してくれた。


みんなみんな優しくて、このまま太陽族になりたいと何度も思ったわ。


それでも、私は成長するにつれて自分に課せられた使命に気付き始めた。」


「闇族に皆の情報を流すこと?」


「…心苦しかったけど、ゼオ様には逆らえない。


あのお方は絶対的な存在。

だから…少しずつ、私は情報を流し続けていた。」


「…」