蒼い太陽

髪をおろすとミシャはフィリシアのすぐ前まで近づいてきた。


「中から結界を破ってゼオや魔物を入れたのもミシャ?」


きっと、フィリシアはミシャを見上げて睨む。


ミシャは何も答えずににこりと、口端を吊り上げるだけだった。


「っ酷いよ!今まで皆ミシャを信頼して、レガート様だってミシャを側近においていたのに!


今まで育ててくれた皆を裏切ってたなんて━━?!」


フィリシアがそこまで言うと、ミシャは表情を歪めてぐいっと、フィリシアの顔を両手で挟み強引に上を向かせた。


「━━っ!!」


ミシャの爪がフィリシアの頬に食い込み、フィリシアは苦痛に顔をしかめる。


「あなたに…わかる?」