「わかりやすいらしいんだけど……ユウ鈍いんだものー。困っちゃう。」


ダリアは小さくため息をついた。


フィリシアはその様子を微笑んで見つめていた。


「フィリシアさ……アヤト、怖くないの…独特のギスギスしたオーラ醸し出してるじゃない?


ずっと見てきた私でも未だに怖じ気づいちゃうことあるわ。」


ぶるっと、ダリアは身体を震わす。


「うん…怖いよね。でもね、怖いけど近づいちゃえば何故か怖くないんだ。


なんか…安心する。」


優しい表情を浮かべて話すフィリシアを見つめ、えー?フィリシア、只者じゃないわねっとダリアが毒づいた。


「想い、伝わると良いね。」