「そんなに私は弱くないよ…変だなぁ…」


すうっと、眠りに入ろうとしたとき、コンコン、と扉がノックされる音が聞こえた。


「…?」


誰だろう、と思いつつもフィリシアは重たい身体をやっとのことで起こしてベッドから抜け出し、扉へ向かった。


くらっと、軽く眩暈を覚える。


「…誰ですか?」


以前いきなり開けたときにダリアに怒られたこともあり、しっかりと相手を確認することにしていた。


「私よ、ダリア。今ちょっと大丈夫?」


扉の向こうで、ダリアの声が聞こえた。


カチャリと扉を開く。久しぶりに見る、ダリアの姿があった。