ゴーンゴーンゴーン。



遠くで鐘が鳴る音がする。



「時間ですか…少々面倒ですが…仕方ないですね。行きましょう、ファニー」



「はい、マスター」



マスターと呼ばれた男は、音もなく静かに立ち上がり、



「Il cancello spaziale」


誰も聞いたことがないような言葉を発し…



シュンッ…



どこかに消えていった。