灰色の竜胆




「お帰りー」


なんとも間の抜けた声が
遠くから聞こえてきた。


「…誰だ?ここは…」

そこまで俺が言うと
何者かが俺の口を素早く塞いだ。


「!?」


「しー…しっしっしっ…
バレるじゃん。
バレたらマジで無くなっちゃうよ。」


バレる?

無くなる…?


何がなんだか…
わからない。