そして、6月最後の日曜日。聖佳は退院許可が下りた。







「えーと、これとこれと……後は……」
「星弥ありがとうね」
「うん?気にしないで。さっさっと終わらせるよ」
「うん」







ある程度片付いた頃、祐希がやってきた。






「どう?終わった?」
「もう少し。後は身の回りの物を鞄にしまうだけ」
「そう。ここにあるもの下ろしていい?」
「うん。ありがとう」