「なんだ…夢か」


窓から白い光がさしこんでいた


いつの間にか
流れた涙で


顔がグチャグチャ
髪も濡れていた


気怠さを振り払おうと
起き上がって

水道水を一杯飲んだ


カルキの匂いが鼻をつく

流しにながれる水を眺めていると



わたしのふたつの目から
とめどなく…
涙があふれてくる


飲んだ水が


そのまま溢れるように

無表情の顔を濡らす


「…なんで死んじゃったの?」


もうすぐタカシの
3回忌



…また
夏がやってくるんだ