人間は

生まれたときが新品だ。




壊れるということは

使えなくなるということであり

世界から必要なくなるということだ。


死ということもまた

世界にはいられなくなるということだから


モノが壊れることと

人間が死ぬことに大差はない。




日をおいながら

死というゴールに向かって

人間はボロくなってゆく。


モノが痛んでいくように。




使えなくなるその日まで

使われなくなるその日まで。






あたしは

買い手を待つ中古品。



ニンゲンは皆中古ながらに

少しでもいい状態を保とうと

頑張っているのだと思う。