木下 小百合――そう、自分がら名乗ってきた。


部活にもよく見に来るし、コイツの気持ちにも気付いてるが、上目遣いで見られてもなんとも思わねぇ。


最近は昼休みも教室に来てるらしいし、だからか?



「テスト♪どうだった?」


「まぁまぁ。じゃ…」


「待ってっ!!」


「おい……シャツ引っ張んな」


「ご・ごめん……一緒に…帰らない?」


「見なかったのかよ。待たせてる」


「……そうだよね……じゃ、バイバイ」


「ああ……」




今にも泣きだしそうな顔をされても、悪いが慰める気はない。


もう少しましな…・と自分を責める時もあるが、どうしてもそうなっちまう。


こーゆー時、自分はとことん冷たい奴だと思う瞬間でもある。