全然…教えてくれない。



キーンコーン……・チャイムが鳴り、朱里や美咲ちゃん達は手を振り自分の席へ戻っていく。



「香奈ちゃーん!」


机を叩いてみても、香奈ちゃんは手でバッテンを作りニコッと微笑むだけ。



もーーー……



何か気配で解った。



イスに座って、頬杖を付く。


地下鉄の事もあるし、香奈ちゃん達に言われた事もあるし、何か変にドキドキする。




「ルー」



何だろ妙に優しく呼ばれた気が。



「何?」


「合同の説明会らしいな混んでたのは」


「うん。聞いた」


「あの時間、一番混んでたぽいぜ?」




まぁ、俺は楽しかったけど・真剣な顔して小声で言う。