「お前それ、本気で言ってんの?」



ルーが、この状況にかなり戸惑っているのが解る。

瞬きをして、えっ…?と軽く首を傾げた。



「俺が可愛いって言ってんだから、お前は可愛いんだよ」



ポカーンと口を開けたまま、ルーはその場にストンと座って、照れ臭そうに顔を、伏せた。



本当、可愛いヤツ…。



「ルー…」



俺は起き上がり顔を伏せる、ルーの頭に手を乗せた。


これはちゃんと言ってあげなきゃならない。



「頑張ったな…。どれもキマってて、さすが。スゲーよ、お前」



変顔はむしろ、見る人にとっては親近感が湧くだろう。ルーの兄貴も、だからOKしたんだと思う。


俺は、俺しか知らなかった顔を取られて、少し複雑だが。



「……」



すると、何を呟いたか聞き取れなかったが、ルーが顔を上げた。