それよりも、早く鏡が見たい…。


私は、ありがと!とお兄ちゃんとママに言って、ママの寝室に入り自分の姿を鏡に写した。



あ、いいかも……。



大きな蝶々柄が入っている紺地の浴衣に赤の帯…。

メイクもナチュラルでヘアーも至ってシンプル。


お姉ちゃん…髪短いのに、よくまとめてくれたなぁ…。



「ルイー?ちょっとプラース!」



お姉ちゃんがそう寝室に入ってきて、小さな紫の花飾りを頭にポンッと付けた。



「これで更に可愛くなったわ!」


「お姉ちゃん、本当にありがと!」


「ううん!もー!ちょー可愛いー!」



ギュッとお姉ちゃんが抱きついてきた瞬間、ルイ!とお兄ちゃんが顔を覗かせた。



「駅まで送っていくからな!」


「「ダメっ!!!」」