チャイムが鳴って、もうっ…とガッカリする朱里をなだめてから席を立った。


「相沢、席借りた!」


「うん!」


頷くと霧島君は、微笑んで自分の席へ。

朱里は、霧島君の明るい性格と笑顔と皆に優しい所が好きなんだって。

全部って事だよね。


席に座りカバンに本を入れ、机に教科書とノートを出した。

先生が来るまで意味もなく教科書を、ペラペラめくる。


「相沢」


ビクッ!!


し、心臓に悪いよ……。


「…何?ノート?」


聞くと頬杖をつき、私を見る。


「いや」


「えっ、じゃー何?」