「ちょ・ちょっと…!」



その場に立ち止まり手首を掴まれた腕は、抵抗しても簡単に上がってしまった。



「フッ…」


……するまで離してくれなさそう…。

もうっ!やるしかないっ!!



女の子達が目を大きくしながら、スーっと横にずれる中、ヒラヒラ手を振った。



「バイバイ〜!!ルイ〜!工藤君〜!!」



ピョンピョン跳ねながら手を振る朱里…。


も、勘弁して…



「バ・バイバイ…」

「もう邪魔すんな」



な・何、言ってるの!?工藤君っ…!!


工藤君はニッと笑い、頭にポンっと手を乗せて歩きを再開する…。


全く気付いてないの…!?