夕日もピークに達し、空一面がオレンジ色に染まっている。
写メにでも撮りたい気分になりそう。





それとは正反対で森は、誰も近寄らないような、不思議なオーラが漂っていた。

「何かワクワクするね♪」

亜希は気分が絶好調で、ここで止めようとしたら亜希は怒るだろう。


対して凛々は、多少ワクワクしてそうだが、本当に倉庫あるの?と言いたげな表情をしている。



ポケットから携帯を取り出して、時間を見た。



――4時54分



「行くで!」


先陣をきって、純平が最も入り込めそうな隙間を選んだ。


純平→亜希→凛々→隼人の順で入ってく。




狭く細い間をしゃがみながら進んだ。


おもいっきりけもの道。


「なんや!蜘蛛だし!」

「うわっ、まじだ!!」


制服に枝や葉っぱが当たりながらも、どんどん入っていった。

「すごい狭いね。頭がちょくちょく当たるし。」

奥に行くほど狭くなっている。

途中ですぐ真横にある蜘蛛の巣にも出会った。
ちょっとびっくり。


キツイ態勢の中、3メートルぐらい先の純平の声がした。