次、体育かぁ。め~んどくさ。サボっちゃお。


職員室に行って、センセーにゴマすらなきゃ。


男のセンセーは私に甘いから…。


あれ、向こうから歩いて来るの朱兎だ。


あっちの方向は…職員室だよね。


お昼食べた後、用があるって教室出て行ってたけど。センセーに呼ばれてたんだ…。


まさかこないだの始業式の後の事?


私を襲おうとしたアイツは、まだ自宅謹慎だし…。


わざわざ自分の恥をバラすような真似しないよね。


私から少し離れた廊下の先を歩く朱兎は、やっと私に気付いたようで


笑みを浮かべると、楽しそうにステップ踏んで歩いて来る。


「亜沙美~。今日はまだ無事だった?」


朱兎は私に近づくとニヤッと笑う。