まさかはっちゃんがそんなコト言うなんて……。


今まで遊んでるときに一緒の布団で寝たって手出して来なかったようなヤツが?


「ごめん……。絶対ムリ」


そう言うと、はっちゃんがフッと笑った。


「……だよな。言われると思った」


「えっ?」


「オレさ、亜沙美とはやっぱ友達だ。確かに外見はキレーなんだけどさ、中身が全然タイプじゃねーもん」


「……はっちゃん?」


「もし……さっき亜沙美がその気になるなら、オレも頑張ろーかと思ったけどさ。

やっぱそう来ると思った。だから、オレがやるコトはひとつ」


はっちゃんはそう言って、私の手をもう一度ギュッと握った。


今度は……両手で。


「オレから亜沙美への、最初で最後の頼み。黙って聞いてくれよ」


はっちゃんは、今までで一番しっかりとした瞳で


真正面から私をとらえた。