離れてからも私に熱心に手紙を書いてくれていて、家にはお兄ちゃんからの数え切れないほどの写真と手紙が残っている。


だけどどんなに沢山手紙を貰ったとしても、たった一回のお兄ちゃんの…


私の頭を、愛情込めてヨシヨシって撫でてくれていた…あれにはかなわないんだ。


幼い頃は…お兄ちゃんのあの手が本当に魔法の手に思えた。


嫌な事があっても、あの手で撫でられると癒された。


ま、今となってはどうでもいい話。


この歳になって、今更そんな事されても恥ずかしいだけだけどね。


そのお兄ちゃんは、私が大きくなってから、何年かに一回実家に帰省するようになった。


そして…今週、また久々に帰省したんだ。


お兄ちゃんは、会う度に落ちぶれていく私を見てどう思ってるんだろう。


そして…昔からの、私の唯一の理解者も


今日の私を見て、驚くんだろうな…。