『オレが女装した時、タイプだって…』


「あぁ、それはマジ。優羽吾が女だったらだろ?オマエ男じゃん」


『いや…そーだけどさ。母さんと顔似てるし…』


「だからってベツモンだろーが。オマエだから、いいって言ったダケだぜ?」


何か変な方向に行ってないか心配だが、とりあえず…今は優羽吾の誤解を解かないと、だな。


『そう…か』


「そうそう。ま、奥さんだったら亜沙美の方が…って、これまた優羽吾に怒られるよな」


冗談で言ったつもりが、優羽吾の何かに火をつけた。


『そうだ…。愛斗、亜沙美をフったんだってな』


げ…。今度はその話かよ。


「あー…あぁ」


歯切れ悪い返事をすると、優羽吾の冷たい言葉が飛んで来た。


『亜沙美の結婚、オレが母さんに提案したんだ』


…優羽吾が?








『愛斗を好きなままでいたら…亜沙美が可哀想だ。愛斗は、いつも人の気をひいて…最後にガッカリさせるんだ』











ガツンとやられた気がした。

…確かにそうかもしれない。










オレは、いつもそうだ。