もう、


私の居場所は学校にしかない。


お母さんの手を振り切って、お兄ちゃんみたいに自由に生きたい。


だけど…


私には行く所もないし、目的もない。


結局は、お母さんに従うしかなくて。


それなら、学校に行って…


しばらく自分を見つめ直したい。


たくさん友達と喋って、勉強して、その間に何か…本当にやりたい事を見つけなくちゃ。


ただ…


漠然と生きていちゃ、ダメなんだ。


愛斗はすごいよね。


聞けば、ずっと美容師になりたかったって言うし…。


高校生の時に、みうさんと出会って…廃れていたあのお店を、今の状態にまでした愛斗。


私に足りない物は…


ハングリー精神?


人に負けたくない…これだけは譲れないってモノが、私の中にはない。


きっと…


私にない物を持つ、愛斗の


そういう所にも、私はずっと憧れてたんだね。


私は…甘い。


お母さんに頼りたくないのに、親にすがって生きている。


生きてる…


人形のような、人生だよ。