「亜沙美、はっちゃんの彼女の事は私に任せなさい。子供の事は、申し訳ないけど諦めてもらうしかないわね。

…人の気持ちなんてね、お金で簡単に動かせるのよ」


冷たい…


お母さん、冷たいよ。


何でそんな恐ろしい事言うの?


私だって今まで色んな悪い事やってきた。でも…人を殺めたり…そんな事、考えた事ないよ?


ましてや、生まれる前の新しい命を


他人が絶つなんて…。


今日ほど…


この親の元に生まれた事を後悔した夜はなかった。


その日は、泣いて泣いて…


朝起きたらまた目がパンパンに腫れていた。


どうせそのうち退学させられるだろう学校。


いつ辞めたって構わない。


それなら、向こうから強硬手段を使うまで…行ってやろうと思った。


決定的な何かをしない限り、学長は私を辞めさせる事はできないハズ。