「ったく…何の用なんだか」


ババァから呼び出しをくらい、今からオーナーの部屋に向かう所。


今日のVIP客、カリスマ店員の相手をすませ、一服する瞬間に…舞がオレを呼びに来た。


面倒くせーな…。


イライラしつつ、扉に手をかける。


…さっきの舞の表情、ちょっと気になるよな。


あの時みたいに何か言いたげで。


でもオレを呼びに来てすぐ、店に引っ込んじまったから詳しくは聞けず。


…大事な客って、誰だ?


少し緊張しながら、扉を開けた。








…オイ、ちょっと待ってくれ。


何でコイツらがここにいんだ?


オレの目に飛び込んで来たのは、


あの日…沖縄で会って以来しばらく会ってなかった、


亜沙美と…はっちゃんという、あの童顔の男だった。









二人の横で、何度も頭を下げている…亜沙美の母親。


何だ?この光景。