あっという間にファッションビルを後にし、また車で運ばれる。


「このまま…愛斗に会うの?」


「んー。愛斗も忙しいから、もしかしたら会えないかもね?

今日は愛斗のお母さんに用があるから」


こんな格好でぇ?


恥ずかしー。





「お母さん。これって、私にホールで働けってコト?あの制服は…もう着るなっていう意味?」


恐る恐る言うと、お母さんはクスッと笑った。


「どっちでも?学校は行きたきゃ行けばいいし、行かなくてもいいわよ」


これだもん…。


みうさんと、まるきり違う。


祐は、学校は行けって言ってくれた。


確かに学校は楽しくないけど、このまま終わりたくない…。


嫌でも苦しくても…辞めてしまえばそこで終わり。


でも、好きでいたらいいっていう祐の言葉に後押しされた。


何でも…


続けていれば、


少しでも、道は開けていくんじゃないかって。