「酒入ってなくても…ヤバかったかな。いや、そーいう事じゃないか。…悪かった」


謝るぐらいなら、あんな事するなっての。


「そうだ…。昨日、私を海からひきあげたのって…誰?」


一瞬、祐の表情が引きつる。


「実はさ…それ、言いに来たんだ」


「…え?もしかして…若い男の人…だよね」


「…まぁな。話すけど…この事、オレから聞いたって言わないでくれよな」


私から目を逸らし、祐は俯いてしまう。


やっぱり…


私を助けたのは愛斗だったんだ。


「祐…ありがとね。それ、言う為に…ここに来てくれたんだ」


「本当は黙って戻るつもりだった。

でもさ、亜沙美のガッコーの先生に話聞いたんだ…」


それって、みうさん?





「あの人さ、オレに話聞こうって部屋まで追いかけて来たんだよな。

追い返したのにさ、部屋の外でずっと待ってて…」