「ん…」


あれ、ここは…。


目が覚めると、昨日愛斗の下から見上げたのと同じ天井が広がっていた。


どこまでが現実で、


どこからが夢なのかわからないでいた。





もしかしてあのまま…。


でも、違うよね。


シーツは乱れてないし、枕も一つ。





もう一度部屋を見回す。


誰もいないガランとしたホテルの一室。






そうだ…


海にあいつと落ちたんだ。








今まで、何もかも消えてしまえばいいとか


思ってたくせに…





溺れてしまうと


未練だらけだった。