ブクブクと零れる泡が…綺麗に水面へ上がる。


水の中から見える月が、キレイ。


冷静な私とは正反対に、祐は慌てて水面へ上がり、大騒ぎしてる。


堤防は高く、こっからそのまま陸に上がるのは難しいんだ。


…私にあんな事したバツだよ。





「助けてぇ~っ!助けて下さいっ」


命からがら惨めに叫ぶ祐に、声を聞きつけ駆けつけた居酒屋のおじさんが、慌てて網を投げてくれる。


情けな~い。イケメン台無しだね。


水面に上がり、そんな祐を見つつプカプカ浮かぶ私の足が、いきなりつった。


嘘っ…。


あ…ヤバい。


立ち泳ぎしてたんだけど、長いパンツの裾が思ったより抵抗を作ってたみたいで、


もがけばもがくほど、足が絡まってくる。












…怖いよ。


お父さん…。